肛門や胃に関する気づき

昨日、知人と中華料理店で食事をした。

彼は麻婆豆腐を、私は辣子鶏を食べた(中華料理というと何品か頼み取り分けて食べる印象があるが、我々にはそこまでの資金もなく、メイン料理一品にご飯などがつくセットを注文した)。
麻婆豆腐も辣子鶏も辛い料理である。辛い辛いと言いながらも食べ終え、一息ついていると知人が、

「こんなに辛いと、明日の腹の調子が心配だな」

と言った。
私はこの言葉を噛み砕くのに少し時間を要した。そして「辛みの強い料理を食べたせいで胃に負担がかかり、腹痛が引き起こされないか心配だ」という意味だろうと解釈し、多分これで合っていた。
なぜ解釈に時間を要したかというと、私自身はそのような体験をしたことがなかったからだ。体験は無いが、聞いた話で同じ理屈のものがあったのでこう解釈した。
そして私はこの体験をしたことがない理由を「自分の消化・排泄器官は香辛料などを判別できるほど高度なものではないから」だと思っていた。

今日の昼、腹が痛くなった。
うんこをしたら、肛門が痛くなった。
そして昨晩の出来事や会話を思い出し、因果関係の可能性に気づいて感動した。もしかしたら私の胃もそういうことかもしれない、と思った。
もしかしたら、これまで体験したことがないというよりも、気づけていなかっただけなのかもしれない。

しかも面白かったのは、同じような痛みを経験した覚えがあることだ。特に肛門。このヒリッとした感じは過去にもあったな~と思わされた。もし同じ感覚を抱いた際の前日の食事がすべて辛いものだったとしたら、驚くべきことだ。

それにしても、肛門や腹の痛みを前日の食事と結び付けて考えられる人は凄い。今ここで存在している痛みに対して、そんな前のことを引き合いに出すのは簡単なことではないと思う。

いや、でも例えば私は台風一過の因果には必ず気づける。台風が来た→晴れた、という因果は毎回強く感じている。台風と晴れの時間的間隔は食事と排便の間隔にも近いはずだ。
なぜ腹痛と香辛料の因果に気づけなかったのか。

おそらく、私は自分の腹痛もとい体調不良にそこまで関心がないからだ。腹痛に対しては主に「ああ腹痛であることよ」としか思っていない気がする。過去の食事を思って「あの辛いやつを食べたからだ~」とか「あの生ものが当たったんだ~」などと考えたことがない。渦中の私はそんな余裕がないほど苦しんでいるとしたら情けない。

しかしまあ今回の一件で私の肛門も案外グルメなのかもしれないということが分かった。
これからまた同じ痛みを感じることがあったら前日の食事を思い出そう。

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