2023年4月29日 ちょっとGPT

体調が良くないので寝まくっている。

最近ネットでよく見るようになったな〜と思う言葉。

「ちょっと〜すぎる」

発生自体は最近ではないけど、出現頻度はかなり高くなっていると思う。「〜すぎる」は誇張で、それを補強する「ちょっと」の組合せ。

「ちょっと」が表す意味は、程度の弱さではない。むしろ「〜すぎる」のインパクトを高めるために使われている。

「ちょっと」にはもともと、否定と合わせて「可能性がほぼ無い」とする用法がある。「ちょっと信じられない」とか。その用法が否定に限らず使われるようになっているのが「ちょっと〜すぎる」ではないか。

例えば「全然」は「全然〜ない」と打ち消しにつながる形が基本とされているが、実際は「全然いける」みたいな使われ方もしている。そういう変化が「ちょっと」にあると思う。

併せて、「ちょっと〜すぎる」の「ちょっと」には戸惑いの意も含まれていると考える。「ちょっと待て」というフレーズの短縮と言ってもいい。「ちょっと待てよ…… これ○○すぎる!」というダイナミックなセリフをプレーンにしたものが「ちょっと〜すぎる」なのではないかという解釈。

なぜプレーンにするかというと、その方がクレバーな雰囲気を演出できるからだろう。「戸惑いを隠せないほど大変な事態だが、私は辛うじて平静を保てている。だから正当なジャッジを下す身として適切だし、実際にその発言は正当だ」と言いたい気配を暗に感じる。

一方、メガネキャラが言う「こんなの、私のデータに無いぞ……!」にも近いところはあると思う。「私が動揺するほどなのだからまともな分析ができていなくても仕方ない」という逃げ道。上の段落に対して矛盾しているというよりは、同じ文面で二つの解釈ができることを都合良く使っている印象だ。「俺バカだからわかんねーけどよ」という前置きの後には真理が来る、というあるあるを逆手に取ったようなテクニック。

まあ結局は誇張の一種なのだが、他者に納得させるためのハッタリが含まれているぶん卑怯にも感じることはある。修辞に過ぎないし。

「ちょっとすごすぎる」よりは
「よくわかんないけどすげー!」の方が私は好感持てる、という話。

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