2022年11月29日 わざわざ数えてるあたり自慢に思ってそう

火曜深夜はアニメ『チェンソーマン』が放送されるわけだが、私は先週の7話を見ていなかったので、今夜の8話を見る前にAmazon primeで見た。

7話について。姫野先輩のことをはっきり好きになりました。アニメチェンソーマンは姫野先輩のためにある作品でした。ていうか今後の尺を考えても、1期は完全に姫野先輩のための作品になることが決まっていた。遅ればせながら気づきました。

漫画を読んでいたときはここまで姫野先輩のことを気にしていなかったんだけど、アニメではぞっこんだ。漫画ではマキマさんのことばかり注目していたのに。

このことについて少しだけ考えたら、わずかに理由っぽいことが思いついた。

私が漫画でマキマさんを好きになっていったコマは、縦長のものが多かった。
漫画は縦長のページを使う媒体だが、テレビは横長の画面を使う媒体であり、縦長のイメージを映すのに適さない。
つまりマキマさんは漫画でこそ魅力的に伝わるよう描かれている部分があり、その部分がアニメひいてはテレビとの相性が良くないのだと思う。

例えばアニメ7話の飲み会シーンでは、遅れて登場したマキマさんがロングコートの襟を掴んで脱ぐシーンがある。アニメではその場の全員が映るような引きの図でマキマさんを背後から描写していたが、漫画ではマキマさん単体で正面から全体を描いている(3巻20話18pを各自確認してくれ)。私はこのコマが全巻中トップ5に入るぐらい好き。厳密に言うと漫画版では右手がクロスして左の襟を掴んでおり非常にクール。でもアニメでは再現されなかった。

再現するならどのようにやるんだ、という話だが、全身が映るように引くか、足元から上に向かってパンするとかなのだろうか(1話のデンジを抱きしめるシーンはそんな感じだった)。
パッと思い浮かんだ漫画『さよなら絶望先生』は複数コマを縦にぶち抜いてキャラの全身が描かれるのが特徴的だけど、アニメではどうしたんかいなと思って確認しようとしたら私の加入する動画配信サービスになかった。誰かアニメ版の表現について知っている人いたら教えてください。ツイートを検索したら「三段(3回)にわけてパンさせる演出があった」という記述は見つかったんだけど。
ちなみにコマぶち抜き表現に関連してはこんなブログもあった。

まあ以上のことを踏まえたうえでアニメチェンソーマンの飲み会マキマコート脱ぎシーンが殊更に漫画どおり再現されなかった理由を考えると、これはストーリー上で重要なコマではない(=強調する必要がない)からだと思う。その時のマキマさんの様子にデンジがうっとりするというわけでもないし、あれは読者がフェチを感じるシーンだから、姫野中心の進行状況においてイレギュラーな表現でマキマさんを目立たせると話がブレてしまうことだろう。
しかし、漫画にはあったフェチ的シーンがこのような形で少しずつ失われていくと、相対的にアニメ版ではマキマさんへの意識が向きづらくなるのも仕方ないかと思った。(姫野「え〜、私に惚れてるからじゃないの〜?」鬼谷「ま、間違いないですっ!」)

ちなみにマキマさんの縦長シーンは、ざっくり印象的なものを挙げて以下の感じになった。
1話 53p
3話 3p
6話 4p
20話 18p
22話 6p
26話 21,24p
27話 10,19p
39話 7p

一旦レゼ編前までを挙げたけど、レゼは縦長コマめちゃ多い。特にボム以降。ボムは脚が見えてなんぼのキャラだからな……。でもこのあたりから特定のキャラに限らず全体的に縦長のコマが増えている印象がある。

目下アニメでは来週やりそうな神社のシーンとかどうなるんだろう。

続けて見たアニメ本放送の8話は、ストーリーの密度がすごかった。エンディングを見る頃には前半の内容を忘れているぐらいの話の進みよう。

前半は、あまりにも「セックス」だった。
エロいとかエッチだとか性的だとかでなく、言葉の音としても「セックス」が最も当てはまる。(漫画と違って)強制的に共有させられる間の取り方が息苦しいほどで、漫画を読んだときはどちらかというとデンジの視点でスピード感を持ってページをめくっていたが、アニメは完全に2人の空間が独立しており、第三者同士のセックスを覗かされているような感覚だった。性行為のことを「性行為」と口頭で表現するのも今思えばセックスにんのふざけ方だ。アニメ化に伴ってあれほどセックスセックスした雰囲気にしたのはきっと明確な意図があるんだろう。

しかし姫野は寂しさを抱えた女だよ、まったく……。
それを埋められるのは早川アキ、お前しかいねえ!

8話後半、銃撃のシーンよかった。音楽含め。
漫画では撃たれる瞬間マキマさんの正面を捉えている絵が好きなんだけど、そこはインパクトを緩和するような形になっていた。
そして造形めちゃカッコよキャラ・サムライソードの登場。私はサムライソードとチェンソーマンがぶつかり合う5巻の表紙を撮影した写真をスマホの待ち受け画面にしている。(オモコロライターの鎧坂さんが近くにいたとき、ほんの一瞬だけ表示された私のスマホ画面が視界に入ったらしく「サムライソードじゃないすか」と言われ、その動体視力に驚いたことがある。一番好きなキャラらしい)
公安vsサムライソードのバトルも超よかった。カースの能力発動シーンはアニメでこそ尚更痺れた。幽霊の悪魔の不気味さもたまらない。
姫野先輩のストーリーに関しては今後の展開も含めて『ルックバック』と共通するようなエモーションあるね。改めて言うけどアニメ1期は姫野先輩のための作品になっちゃうから……。

来週も、見逃せないワン!(嘘ポチタ)

タイトルとURLをコピーしました