2022年12月17日 Easy Revenge!

Ado氏のブログを読んだりネットラジオを聴いたりしているうちに、この人は小さいときから人気者になりたいと思って活動をしてきたのだということがよく分かってくる。

人気者かあ。なってみたいかもしれない。

どうやったら人気者になれるんだろう、と思って「人気者になりたい」で検索してみたら知恵袋がたくさん出てきた。

ネットで有名・人気になりたいと思ってしまっています。  (中略)どうすればいいんでしょう?  
ミート源◯郎さんのような人になれたらと思っています。  
真剣なので批判などはご遠慮ください。

この質問に対する回答が以下。

(前略)
ミート源◯郎さんがどのような人物か知りませんが、人気者や有名人になるためには相応の魅力とそれが周囲に伝わる環境が必要なわけで、

めちゃくちゃ笑ってしまった。
「ミート源◯郎さん」が誰だか分からないから伏せ字をそのまま引用するという回答者のストレートさが面白くて。伏せ字にしたせいで調べにくくなっちゃってるのも面白い。とにかく裏目。敏感な人ならこの通じなさだけでネットの人気者になることを諦めうるズレ方だと思った。

この質問は中学生の女子によるもので、クラスの人気者になるために自身の性格などを列挙している。

・別に、悪口を言ったりはしません
・ぶりっ子とか、してません
・男子にも割と話せるタイプです(男子の輪に入るのは無理です)
・置き勉チェックとか甘くせず、ちゃんと罰する性格です
・読書が好きで、10分休みとか読んでたりします
・小学生の時のプロフで『私の第一印象』って欄では「おとなしそう」「静かそう」とか書かれてました。でも『今の印象』では、「明るい^^」「優しい」「意外とS」とか書かれてました
・人によっては、Sだと思います。でも、人に嫌なことされても、何も言わない派です
・ノリ悪いと思います
・頭良いか悪いかは、普通です(考査結果、平均点くらいでした)
・顔は、良いと思います
・男女優しくしてます
・リーダーとかしません

これに対するベストアンサーが以下。

置き勉チェックをあまり厳しくしないで優しい感じで言ってみよう
(中略)
置き勉をきびしくするのはNGです

実に的確だと思った。わざわざ回答の最初と最後で置き勉チェックに触れている。中略した部分では「僕は面白がられるためにゲイキャラを作りました」などと言っているが、置き勉チェックの厳しさを何より重視して指摘しているのは感心した。
生徒側が損をしていないルール違反を積極的に罰したところで喜ぶ生徒はいないからなあ。

私はめちゃくちゃ罰するタイプだった。

通っていた中学校では「ジャージのチャックの位置は胸の名札の高さに揃えなくてはいけない」というルールがあったんだけど、ちょっと反抗的な奴はあえて規定の位置より下げるという文化があった。私は都度それを指摘し、対応しない場合は私が直接正しい位置に揃えていた。

今だったら絶対にしないよな。するメリットないもん。でも当時は学級委員長だったから一生懸命やってたんだろうなあ。健気だよ。

担任が怒るとすごくなる人で、ガラスを割ったりハサミを投げたりするし、常に何らかの武器を持ち歩いていた。お気に入りはリレー用の青いバトンだった。バトンは軽いし、筒状のため気まぐれに変な音が出せるから。
私は3年間その担任のクラスにいて、その人のもとで3年間ずっと学級委員長をやっていたから、とにかくその人の怒りを発生させないように全力で自治していた。

全力で自治していたんだけど、そのせいでクラスメイトに嫌われたりすることがなかったのは、今思えばみんな同情してくれていたのかもなあ。なぜ私が必死なのかを分かってくれていたのかもしれない。

いや、もしかしたら私も嫌われていて、気づかなかっただけかな。

一回変なことがあったのを思い出した。
それまで普通に話していたクラスの男子陣が、いきなり私を無視するようになった時期があったのだ。彼らは学年の中でも目立つタイプで、明るく愉快な奴らだから私もよく話しかけていたのだが、ある日突然会話をしてくれなくなった。

明らかに異常な事態なので、私は彼らに「どうした?何かあったの?」と聞き続けた。しかし返答は無い。

さっぱり理由がわからないので、下校時も彼らについていき、隙あらば「どうした?」「聞こえてるんだよね?」と聞く。彼らが会話で盛り上がっているときはできるだけ邪魔しないよう相槌をうちながら「俺が見えないのか?」と聞き続ける。家の前までついていき、聞き続ける。それでも返事は無い。

そんなことを来る日も来る日も続けていたら、突然普通に会話ができるようになった。あれは何だったんだろう。今思えば本当に理由のない中学生の悪ふざけというか「あいつのこと無視しようぜ」みたいなノリが生じただけだったのかもしれないけど、当時の私はその意味の無さを理解できなかった。
だから彼らには悪い印象もなく、後日そのうちの1人とペアを組んでテニスの地区大会で優勝したりしている。

かつての私は恐ろしいほど純粋で盲目だった。

総じて「鈍感な俺すごいっしょ」という自慢のようにも読めてしまうが、とにかく一生懸命だったんだよなあ。疑われても、私だけは確信できる。

タイトルとURLをコピーしました