2023年3月22日 憧れ断捨離世界一

WBCで日本が優勝した。大会前の段階で「メンバー的に優勝できそうじゃね?」とは思っていたけど、いざ試合を進めると一筋縄ではいかなかった。それゆえに楽しめた。準決勝のメキシコ、決勝のアメリカは相応に強かった。

もう、これについては何を書いても意味が無い。映像を見るしかない。映像を見れば理解できることが野球の良さでもある。

例えば将棋の藤井聡太くんも前人未到歴代最強の記録を生む存在だけど、彼の対局の棋譜を見る人なんてほぼいない。見ても分からないからだ。だから「6冠」とか「史上最年少」みたいな情報だけを享受している。

一方、大谷翔平がすごいことは見るだけで分かる。日本人歴代最速記録保持者として超速い球を投げるし、ホームランも打つし、脚も速い。「この人すげー!」と手放しに興奮することができるのが大谷翔平であり、彼がプレーする野球というスポーツだと思う。

チームの士気を高める試合前の円陣での、大谷の発言が話題になっている。

「憧れるのをやめましょう。ファーストにゴールドシュミットがいたり、センターを見たらマイク・トラウトがいるし、外野にムーキー・ベッツがいたり、野球をやっていたら誰しも聞いたことがあるような選手たちがいると思うんですけど、憧れてしまっては超えられないので、僕らは今日超えるために、トップになるために来たので、今日一日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう。さあ行こう!」

これ、オモコロで記事撮影するときにも言った方がいいかもしれない。

憧れるのをやめましょう。バーグの会議室に原宿さんがいたり、デスクを見たらARuFaさんがいるし、黄色いソファに恐山さんが座ってたり、インターネットをやっていたら誰しも聞いたことがあるライターたちがいると思うんですけど、憧れてしまっては超えられないので、今日だけは彼らへの憧れを捨てて、笑わせることだけ考えていきましょう。さあ行こう!

私は絶対に言えない。

なんとなくテレビのチャンネルを回していたら、水曜日のダウンタウンがすごいことしてた。

「違法アップロードランキング」という形で過去の映像を振り返る企画。CMに入るタイミングで「違法アップロード対策のために画面を加工しています」という説明が出たが、それ以外はずっと上記の様子で放送され続けている。ちなみにCMでは必ず1本目に「違法だよ!あげるくん」が流れていた。

絶対に文句来るだろうけど、差し引きでプラスと判断されたのかな。いいなあそういう判断。文句を無視してる人を見るの好きなんだよなあ。

「番組サイドは違法アップロードの被害者だから逆に利用してやってトントン」という倫理上の安全性が徹底的に用意されてるのは、上手すぎる感があるとも思った。番組内でも繰り返し「違法アップロードはやめよう」と言っていたし、CMと合わせて啓発の効果を高めているのも、普通に「善いもの」になっている。しっかり感心できてしまう。

そこらへんは好みによるだろう。脈絡なくあれをやっていた方が今の私は嬉しいけど、それは理屈に飽きているからかもしれない。最近は炎上しないマーケティングが主流だが、納得させるためだけの炎上対策が添加されているのを見ると悔しい気持ちになる。まあ不特定多数の存在に依存するビジネスとして利益の最大化を目指すのは大前提か。

しかしこの画面を長時間放映するのはすごいな。善行の枷があっても余りあるすごさ。

番組の最後に「違法アップロード対策ということで最初から画面を小さくしていましたが、よく考えたら違法アップロードで引き伸ばされてしまうと公式のアーカイブよりそっちの方が需要あると思うんで、公式に加工なしバージョンも配信します」と言っていた。そりゃそうだな、と思って笑った。

豚の生姜焼き。

キャベツではなくレタスを敷き、タマネギではなく長ネギを一緒に炒めた。うまい。

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